わたしのクルマ選び

結月平日コラム_edited-1

高速道路を走っていたワゴン車がガードレールに激突して横転し。生後4か月の赤ちゃんが車外に投げ出されて死んだというニュース。

親はチャイルドシートのベルトを緩めていたらしい。

クルマを乗っていると、前を走るクルマの後部座席で小さい子供が遊んでいたりするのを見ることがある。遊べる、というのは、当然ベルトをしてないから。

ああいうのは、運転するひとが自分は事故を起こさないと勝手に信じているからであって、でも事故って起こらないとは限らないのよね。

わたしは去年免許を取ってから、清水和夫さんのダイナミックセイフティテストはもちろん、自動車の衝突実験の動画をたくさん見た。それからドライブレコーダーで記録された事故の瞬間もユーチューブでたくさん見た。

そういうの見るのって、怖くないですか?ってよく言われたけれど、事故ってどういうものかリアルに知っておこうと思ってのことなので、怖いというより、勉強という感じかな。

衝突実験はいわゆるダミー人形を使ってクルマを衝突させるもので、ミニバンやら軽自動車やらセダンやら様々な車種を見て、それぞれの車種の特徴から衝突したらどうなるかがわかる。

ワゴンは車高が高いので、やはり横転しやすい。

ともかく、衝突実験の映像たくさん見ると、チャイルドシートを付けないで子供を乗せるなんてあり得ないって思うようになる。事実、今回の事故でもベルトを緩めていたということは、実質チャイルドシートに座らせていただけ、ということなので、衝突実験の通りになっている。

そう言えば、ちょっと前も、老夫婦が小さな孫をチャイルドシートなしのクルマで赤ちゃんを助手席で抱っこして衝突し、赤ちゃんが死亡したという事故もあった。

チャイルドシートが義務化されたのは、それほど昔でないので、老夫婦世代だとチャイルドシートの認識がないケースが多いという。

とはいえ、それもひとそれぞれで、高齢者でもそのあたりのことをしっかりしているひとは孫が生まれたらチャイルドシートをプレゼントしたりすることもあるし、若いママさんが助手席でベルトなしで子供を乗せていることもよくあるから、ひとくくりにはできないけれど。

結美堂チアリーダーの生後7か月のシャンシャンは、クルマがとても好きで、チャイルドシートに乗せるとよく笑うし、気持ちよくなってすぐに眠ってしまう。

手前味噌な話をすると、チャイルドシートは結構、いいものを買った。

チャイルドシートもいろいろなメーカーから、いろいろなグレードのものが出されている。しかし、自分の食費はケチっても、こういう安全と命に関わるところはケチらないほうがいい。

なかなかのお値段の品物は、確かにしっかりしていて、これなら大丈夫だと思う。

愛車をメルセデス・ベンツにしたのも安全性を考えてのことだった。

自動車学校に昨年の6月に通っているときに、クルマに詳しい後輩と銀座のバーで飲んでいて、クルマは何にするんですか?と訊かれたので、

「プリウスにしょうと思う」

と、答えると、即座に、

「プリウスはないっスよー!」

と、言われてしまった。

プリウスにしようと思ったいきさつは、このブログの一年ちょっと前のどこかに書いてある。

実は最初は軽自動車でいいやと思っていた。それくらい当時のわたしは自動車には全然興味がなく、何も知らなかった。

プリウスにしようと思う前、これまた銀座の、結美堂と同じビルの地下一階にある日比谷バーで飲んでいると、馴染のバーテンとクルマの話になった。

すると、バーテンは、

「軽って、高速を乗ってるとき、隣にダンプカーが走ったりすると、車体が横に煽られるんですよ」

と、言う。

「マジ!」

と、わたし。

そんな怖いものには乗れないと、普通自動車にしようとプリウスにとりあえず至ったのだった。

クルマに詳しくないわたしはプリウスの選択に自信を持っていたところ、後輩から、

「プリウスはないっスよ!」

と言われ、さらに、

「絶対、ベンツがいいッス!」

と、言われた。

「マジ! ベンツ!?」

と、わたし。

「でもさ、わたしなんて、教習所、通っている最中で、初心者でいきなりベンツなんか乗りこなせるんか?」

と、さらにわたし。

「大丈夫です。絶対、ベンツがいいッス」

そして、軽自動車とは違う馴染のバーテンに訊いてみた。彼はバイク乗りでもあり、クルマにも詳しい。

「ベンツ、いいですよ」

と、言う。

そして、後輩に、

「そやけど、ベンツって壊れるのとちゃうのか?」

と、訊くと、

「大丈夫です。壊れません。ちゃんと整備しておくと大丈夫です。ベンツが壊れるとか言うのは、ベンツを乗ったことがないひとが言ってるだけです」

なるほど、それは言えてる。ベンツに限らず、総じてネガティヴに言うひとというのは、実際にそれを経験しないで勝手な憶測で言っていることが多い。外国の悪口を言うのも、まともにその国に行ったことがないひとばかり。

ともかく、クルマに詳しい後輩がそう言うのだから、

「わかった、そしたらベンツにするわ」

と、わたし。

クルマに全然詳しくなかったわたしがその後、清水和夫さんの「ダイナミックセイフティテスト」に遭遇したのはそれからのことで、わたしはその動画を見て、見て、見まくった。今でも見てる。

清水和夫さんのテスト評価のコメントが実に的確で、私情を挟まず、客観的に、さらに自動車メーカーに媚びずにはっきりと言う姿にわたしは猛烈に感動し、自動車学校に通って、まだ免許も交付されていないくせに清水さんの大ファンになってしまった。

そのダイナミックセイフティテストで、メルセデス・ベンツというものがいかにしっかりとした自動車作りをして、その直進安定性、ブレーキ性能などなど、日本車とは別の次元にいることを知った。

後輩に提案され、ダイナミックセイフティテストで確信を得た結果、愛車はベンツの2.5リッターになった。

如何せん、免許を取ってすぐに運転しなければならなかったので、まず自分の運転はクソだという自覚があった。だから、万が一、事故ったときは、安全性の高いものがいいという判断。

それは妊婦を乗せて、週に一度は、都心の病院までドライブしなければならないから、軽自動車なんか怖くて考えられない。免許取りたてのビギナーがそれこそ、横転するような事故や追突事故に巻き込まれたとき、とてもじゃないが妊婦は守れない。

それに赤ちゃんが産まれたあとは、チャイルドシートで赤子を乗せることを考えたら、とにかく丈夫で、安全性の高いクルマでないといけない。それは自分の運転を信用していないからで、若葉マークの下手くそこそ、自動車の安全性に頼るべきだと思った。

ある日、2ちゃんねるで、

「ベンツに初心者マーク貼ってるやつ見たー ワロタwww」

という書き込みを見て、わたしは「これだ!」と思った。

その後の書き込みも、「ゼッテー近づきたくねー」みたいなものが多く、そうか、ベンツに初心者マークは確かにインパクトはあるかもしれない。

そして、運転できるひとに会うたびに、

「初心者マークを付けたベンツってどう?」

という質問をしてみると、

「嫌だねー、近づきたくないよ」

と、異口同音。

これは安全性を高められる。そう思ったわたしは初心者マーク仕様のベンツで妊婦を乗せて、ぎこちない運転で都心を走り、何度も赤坂まで行った。

しかし、免許を取ったばかりの頃は、皆がそうであるように怖かった。いきなりデビューが都心を縦断だったし、でも病院が赤坂だから都心を走れないと意味がない。

免許を持ったひとでも都心は走りたくないとか、首都高は絶対に嫌とか、そういう話を聞いていたので、東京都内は難易度が高いのだとビビった。

とは言え、そんなことを言っていては、都内を走れない。ここでも当時のことを記しているけれど、わたしは交通量が少なくなる夜中になると、エンジンをかけ、赤坂の病院まで何度も走って練習した。

右折レーンがわからなかったり、ナビの指示とはまるで違うところに来たり、とんでもない道に迷い込んだり、何度かぶつかりそうになったり、それはそれはヒヤヒヤで、厄除けであるベンツの初心者マーク仕様でなければ危なかったシーンもあったと思う。

それでもシャンシャンが産まれた今年のお正月明けは、多少慣れてはいても、今よりはまだ余裕がなかった。

退院の日は母子ともに健康で、京都から母が来て、3000グラムほどのシャンシャンをチャイルドシートに乗せた。それはあまりにも柔らかく、ちょっとしたことでつぶれてしまいそうなほどか弱いものだった。

そして、赤坂から栃木まで距離は120キロ。首都高に入り、東北自動車道を走る。

この日のドライブは、わたしにとって最も大切なひとのトップ3が初心者マーク仕様の愛車に乗ってのもので、事故を起こすわけにはいかない。責任は最大級。もしものことがあれば、わたしは人生のすべてを失う。エンジンをかける前、神様に祈った。

クルマというのは安全性で自分が信頼のおけるものに乗るべきだと痛感したのだった。

その後、後輩には、

「お前の言う通り、ベンツにしておいてよかったよ」

と、告げた。

そして、清水和夫さんにはお会いできたとき、

「ダイナミックセイフティテストのおかげで安心できるクルマを選べました」

と、お礼が言いたい。

本当にダイナミックセイフティテストのおかげで、おそらくはとてもたくさんの数の事故を未然に防いでいるとわたしは思う。

ともかく、これからもクルマに乗るにあたって、事故のないよう、事故があっても最小限に被害を抑えられるようにと思う。

クルマは安全性。

そして、チャイルドシートはしっかりとすること。

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